おそうじ

12月は、新年を迎える準備に大掃除を始めるご家庭も多いかと思います。

大掃除には、新年に神様を迎えるための儀式のような意味もあり、家中をきれいにすることも大切です。

その大掃除をきっかけに子どもに掃除の方法・大切さを教えて、日々の掃除へも繋げてあげるのもいいのではないでしょうか。

掃除は健康で文化的な生活を送るために欠かせません。

乳幼児期からお父さんお母さんと一緒に掃除することで、衛生観念の高い、整理整頓ができる人に育ちます。

そして、掃除は「どのくらいの力で拭けば汚れが取れるのかな?」「ちりとりにゴミを上手に入れるにはどうしたらいいの?」など、いろいろなことを考えながら動かなくてはなりません。

掃除を通して、子どもの「総合力」を伸ばしてみましょう!

【掃除で育つ力】

・責任感
・忍耐力
・巧緻性(こうちせい・手先の器用さ、巧みに指先を使う能力)
・自立心
・自己肯定感
・集中力

 

 

 

【子どもと掃除を楽しむポイント】

●年齢に応じてできることを!
上の子には、下の子よりも少し難しいことをさせてあげると、上の子は下のことの差で自分が認められていると感じ頑張ります。

下の子も上の子と同じことがしたくて頑張ります。

 

●短時間でできることを!
習慣つけるために、1回1回の達成感が大切です。

あっという間にできる内容にしてあげましょう。

 

●失敗しても叱らない!
子どもは大人のようにはできません。

できていないところがあったり、時間がかかったり、失敗したりしても叱らないでください。

はじめから完璧にできる人なんでいません。

 

●教えるよりも一緒にやってみる!
教えられるよりも、子どもはお母さんと一緒にするほうが好きです。

楽しみながらやってみましょう。

 

●できたことは必ずしっかりほめる!
誰でもほめられるほうが、次も頑張ろうという気持ちになりますよね。

少し大げさなくらいにほめてあげてください。

【お母さんのポイント】

●内容をしぼって、身につくまで続ける

いろいろなことを一度にたくさんするよりも、「テーブルはこうやって拭こうね」など身につくまで、ある程度内容をしぼりましょう。

たくさんアレコレさせるとかえってできなくなってしまう場合もあります。

●具体的にわかりやすく
本を片付ける時なども、「本を片付けなさい」ではなく、「絵本の名前(背表紙)が見えるように並べようね」など、これをどうするのかイメージしやすいように伝えましょう。

【年齢別掃除】

●1~2歳
・テーブル・床の拭き掃除(乾拭きでもOK)
・オモチャを片づける
1~2歳は好奇心・自己主張が強くなる時期です。

手先も器用になってくるので、何でも自分でやりたがるようになります。

ただし誤飲や転倒の危険性が高いため、お父さんお母さんの監督が必要です。

一緒に楽しみながら掃除をしましょう。

コツ…「まねっこ期」でもあるこの時期。

掃除の仕方を言葉で教えるより、お父さんお母さんが見本を見せるようにしましょう。

大人と同じようにやってみたい自立心も強くなっているので、見よう見まねで習得していきます。

乳幼児は力が弱く、集中持続時間は5分程度。掃除をきちんとすることは難しいかもしれません。

上手にできなくても問題ありません。

雑巾がけやオモチャの片づけを繰り返すことで、掃除・整理整頓の習慣づけができれば十分です。

ほめる声かけで自己肯定感アップ

この時期は言葉で気持ちを伝えられず、イヤイヤ期真っ最中というお子さまも少なくありません。

注意・命令されることに強く反発することでしょう。

掃除を楽しく続けさせるコツは、大げさなくらいほめることです。

大好きなお母さんお父さんにほめられることで自己肯定感が高められます。

自己肯定感の高い子は自信を持ち、何事も積極的に挑戦するようになるでしょう。

 

 

 

●3~4歳

・ほうきとちりとりで玄関を掃く
・掃除機をかける
・窓ふき
・ごみ捨て
言語能力が発達し、自分の意志で言葉を伝えられるようになる3~4歳。

お母さんお父さんとコミュニケーションをとって、掃除を指示通りこなそうとします。

お母さんお父さんに認めてもらいたい承認欲求が強い時期でもあります。

役割を与えることで責任感と喜びを感じ、認めてもらうために頑張ることでしょう。

「自主性」を尊重し成功体験を増やそう

3歳を迎えると多くの子は身の回りのことを一通りできるようになります。

自分で行うことに自信を持つ時期です。

掃除のお手伝いも、自分のやり方でやりたがります。

少々雑だったり、物足りない掃除の仕方でも、とりあえず様子をみましょう。

自分で掃除ができた達成感は成功体験となるはずです。

前向きで自信のある性格の人ほど、幼児期に多くの成功体験をしている傾向があります。

命令ではなく提案する声かけを!

3~4歳は自分が行うことにプライドを持っています。

否定や批判をされることで、やる気を一気に失ってしまうこともあります。

掃除の仕方がいまいちでも、子どもを責めないようにしましょう。

やる気を出させて、掃除方法を改善するなら「もう少し雑巾を絞るときれいに拭けるよ!」「ちりとりをもう少しねかせると手が疲れないよ!」など、提案する声かけがおすすめです。

 

 

 

●5~6歳
・お風呂掃除
・網戸掃除
・シンクなど台所周りの掃除
・トイレ掃除
ハサミ・ホッチキス・筆記用具を器用に使いこなせるようになる5~6歳。

洗剤を使う、力加減が必要な掃除もできるようになります。

どうやったら上手くできるか試行錯誤し、自分でやり遂げることで達成感を感じます。

掃除のお手伝いは子ども主体になるように進めてみましょう。

子どもに任せて責任感を育てましょう。

小学校に入学すると、何でも1人でやらなければなりません。

係・当番など、責任感が必要な場面も増えていきます。

1年生になった時に慌てないように、1人でやり遂げる力を養いましょう。

そのためには、1つの掃除を任せることが効果的です。

お母さんお父さんが口や手を出したいのをぐっとこらえることで、子どもの責任感・忍耐力・達成感・自己肯定感を高めることができます。

感謝の気持ちを込めた声かけを

お風呂掃除・台所周りの掃除を子どもだけに任せると、不十分なこともあるでしょう。

ダメ出しをしたくなるかもしれませんが、その前に感謝の気持ちを伝えることが重要です。

お母さんお父さんに感謝されることで、子どもは認められ愛されていると実感するもの。

がんばった行いに対して感謝することは、奉仕の心を育てます。

 

 

 

おすすめ絵本

ぐりとぐらのおおそうじ(福音館書店)

 

 

 

 

 

おそうじ隊長(好学社)

 

 

 

 

 

 

【天才laboからのメッセージ】

パナソニックの創業者である『経営の神様』松下幸之助が晩年、政治家を育てる塾を作ったとき、塾生(といっても大人なのですが)に授業として一番最初に与えた課題が『掃除』だったことは良く知られています。

その当時の風景の引用です。

『松下政経塾において、塾生たちの間には掃除に対する疑問があったという。

松下が奉公した時代と現代とはあまりに違う。

塾生たちにとって掃除は学校教育における最低限の義務だったにすぎず、それ以上の意義を感じるものではなかったからだ。

まして、松下の並み並みならぬ掃除へのこだわりに、疑問を口にする者も出始めた。』

『神様』から経営の仕方など難しいことを教えてもらうことを期待していた塾生は、先生である松下幸之助の掃除に対する情熱を疑問視していました。

これに対して松下幸之助は

『掃除ひとつできないような人間だったら、何もできない。

皆さんは、“そんなことはもう、三つ子の時分から知っている”と思うかもしれないが、ほんとうは掃除を完全にするということは、一大事業です。

――1980年6月2日(『松下幸之助発言集44』PHP研究所、1993年)』

『掃除ひとつできなかったら何もできない』逆に言えば、掃除を通じて何かができるようになる基本を身につけさせようとしていたのです。

たかが掃除、されど掃除

みなさんも家をキレイにするという視点以外で掃除をとらえてみてはどうでしょうか?