こころをつくる絵本の読み聞かせ

絵本は子どもの想像力・ことば・親子の絆を育てます

「絵本の読み聞かせ」は目に見える絵と、耳から聞こえることばが重なり、頭の中で具体的なイメージが生まれます。

それがストーリー性を持って展開することから、想像力がどんどんかきたてられ、感動を呼び、さまざまな感情を味わうことができます。

さらに、読み聞かせを通じてお子さんが実感することができる大きな喜びは、絵本を読んでくれるお母さんとの心の交流です。

よい絵本を楽しみ、よい話を楽しみ、そして、大好きなお母さんの読み聞かせに触れて、子どもたちもよい絵やよいお話を好きになります。

そしてやがては、人間も動物も大好きな心豊かな子になっていくのではないでしょうか。

【絵本の読み聞かせるポイント】

ポイント1 短時間でも回数は多く!

1回の時間は短くても、回数を多くして絵本と触れ合う機会や時間を増やしましょう。

家事の手のあいた時、たった5分間でもいいのです。

 

ポイント2 絵本は身近に!

絵本はいつも手元に置いて、お子さまが自分で選んだり取り出したりできるようにしておきましょう。

 

ポイント3 楽しそうに読んで!

お母さん自身が楽しそうに読むと、動き回っているお子さんでも、動きを止めてお母さんのそばに来ます。

 

ポイント4 落ち着いているときに!

読み聞かせは、お子さんの様子を見て読んであげましょう。

体調や機嫌がよく元気だけど落ち着いているときがベストです。

 

ポイント5 集中しないときは気分転換を!

読み聞かせの最中に、そわそわして落ち着かないときは、無理強いせずに一時中断を。

体を動かして発散させてあげると、気が済んでまた集中するようになります。

【テレビのほうがよいのでは?という意見】

「絵本より、テレビのほうが実際の映像や音を見聞きすることができるから、より直接体験に近いよい間接体験になるのでは?」

と思うお母さんもいると思います。

確かに、テレビからは大変豊富な情報を、何の苦労もなく、簡単に手に入れることができます。

見ていれば、内容も何となくわかった気になります。

しかし、テレビから情報を受ける最大の欠点は「一方通行的な情報伝達」であることです。

テレビの語り手からは、見ているこちらの表情は全く分からないし、話を聞いて子どもがいろいろ反応しても、テレビの向こうにいる人は、それに答えてくれません。

ことばを覚えて思考回路を養うには、人が言ったことを元に、一度自分が考えて何か答える。

他人が自分の言ったことに対して反応することを見る。

という、やりとりが必要ですが、テレビでは当然ですが双方向コミュニケーションができないのです。

そして、テレビからの情報は、すべて映像と音声として与えられます。

子どもはそのまま見聞きをすればわかるので、想像を働かせる必要はありません。

その上、場面は目まぐるしく変化しますから、内容を深く考えることなく眺めているだけで済んでしまします。

幼児の頃からこれに慣れてしまうと、考えることそれ自体が苦手になってしまいます。

絵本の読み聞かせでは、「犬が吠えた」と聞いたら、犬の種類や大きさ、吠え方など、想像力を働かせなければなりません。

絵本は1ページに1カット程度の絵しかなく、情報量はテレビに比べて極端に少なく、さらに、絵から話の流れを想像しなければ、ストーリーを理解することはできません。

幼いころから、少ない情報の中で自分でいろいろな想像・発想をしなければいけない絵本のほうが、子どもの脳を活性化させるのです。

では、「漫画」だとどうでしょう。

正直なところ、賛否両論ですね。

漫画でも、登場人物に感情移入をしたり、その人物の気持ちを想像することができます。

けども、漫画は絵で構成されているため、自分自身の頭の中で、「どのような場所なのか、どのような背景なのか」という情景を思い浮かべることがほとんどありません。

また、漫画を読むことで「今使われていることば」を知ることはできます。

ただ、漫画の中の登場人物が使うことばは、登場人物同士が話す「話しことば」

文章で構成されている一般的な本のような、論理的なことばで構成されていません。

そのため、「人に伝えるためのことばを知る」という点では、一般的な本のほうが優れています。

しかし、漫画は「文字を読む」というきっかけ作りにもなります。

「うちの子は文字を読むのがとにかく苦手」「本に全く興味を示さない」という場合は、漫画から始めてみるのもよいでしょう。

【絵本の読み聞かせはいつから?】

「絵本の読み聞かせ」というとことばがわかるようになった幼児や幼稚園児くらいの年齢からでいいと思う方もいるかもしれませんが、そんなことはなく胎教中や幼児の頃からの読み聞かせをおすすめします。

それは、絵本の読み聞かせによって、お子さんはお母さんからの愛情をしっかり受け止めることができるからです。

妊娠5ヵ月頃から赤ちゃんは耳が聞こえるようになります。

お母さんの声での読み聞かせは情緒を安定させるとも言います。

そして、お母さんの見ているものもお腹の中から感じてもいるので、絵本の読み聞かせは胎教中のコミュニケーションとしてぜひしていただきたいことのひとつです。

【高校生でも絵本は楽しめる】

北海道のある高校の図書室には、2000冊も絵本がある専用コーナーがあります。

これは、わが子への読み聞かせを通じて、絵本に魅せられたある先生が「子どもが読んでも面白い本は、大人が読んでも面白いのでは?」という考えから

、乳幼児期に絵本に触れなかった生徒に、高校生からでも絵本の楽しさを味わってほしい。

、幼児期に絵本を読んだことのある生徒には、絵本の魅力を再認識・再評価してほしい

、このコーナーで絵本の面白さや魅力を味わった生徒たちが、我が子に絵本を読んであげられるような親になってほしい。

という3つの目的で作ったそうです。

生徒たちの反応は?というと、昼休みはいつも絵本コーナーが満席状態になるほどで、放課後に運動部の生徒が一息つきながら絵本を眺めたり、授業の合間の休み時間にやってくる生徒がいたり。

そんな生徒たちに感想を聞くと、「数年ぶりに、あんなにたくさんの絵本を読んで、改めて絵本の偉大さを知りました。」「絵本をじっくり読んだのは、本当に久しぶりでした。

だから、とても新鮮に私の目に飛び込んできたのです。

なんだか童心に帰ったような気がしました。」「何冊か読みましたが、どの絵本もページを開くとやさしくてあたたかい、とても居心地の良い世界へと引き込まれていく気がします。」などの声があったそうです。

こういったことからも、絵本を「読む」「読み聞かせる」ということに年齢はこだわる必要はありませんね。

【おすすめ絵本】

おばけのバーバパパ(偕成社)

 

 

 

 

 

おおきなかぶ(福音館書店)

 

 

 

 

 

【天才laboからのメッセージ】

読み聞かせをしていただく上で気をつけていただきたいのは、読み聞かせを義務のように捉える必要はないということです。

「脳を育てるため!」などと意識する必要もないですよ。

何よりも大切なのは、親子で一緒に読み聞かせを楽しみ、物語を追っていく時間ですよね。