頭を良くする特効薬!?学力アップの秘訣『作文』

【人は、どうやって物事を考えているのか?ということを突き詰めてみると】

人は頭の中で何か考えるとき、どうやって考えているのでしょうか。

「考え」の素ってあるのでしょうか。

というようなことを思ったことはありませんか?

人は、何か考えるとき、自分が理解して覚えている言葉をつなぎ合わせて考えを組み立てています。

そして、喜怒哀楽の感情も言葉で理解しています。

言葉に笑い、言葉に泣き、言葉に悲しみ、言葉で勇気を得る。

まさに、人間は言葉で生きていると言えます。

そして、その人の考え方は、その人が頭の中で持っている言葉で決まる。と言えます。

ちょっと話しは変わりますが、住所の表現(書き方)は、日本では、県→町→番地→建物となりますよね。

一方、英語の住所の表記の順番は逆で、建物→番地→町→県となります。

○○マンションに住んでいる自分がいて、それは○○番地の○○町にあって、それは○○県の中にあります。

という表現です。日本語とまったく逆の表記になります。

これから分かる事は、日本語を使う人の自分の位置の置き方は、大きな所から、小さいところに向けて自分を特定していくという考え方をしているのが分かります。

一方、英語を話す人は、まず自分がいて、それはこの町で、それはこの県の中にあると言う風に、自分中心に、外へ外へと広げていく考え方をしている事が分かります。

自分を起点にして考える英語的思考回路。逆に、まずは周りの事から考え始める日本語的思考回路。

同じ場所の住所を言う表現だけを見ても、考え方の違い、とらえ方の違いがハッキリ分かります。

頭の中で、言葉をどう組み立てて物事を考えるか?これは、子どもの教育にとっても結構重要なテーマだと思うのです。

【 思考回路はどうやって作られるのか? 】

例えば以下のことを思い浮かべてみてください。

皆さんが何かの面接を受けているとします。

目の前の面接官があなたに「あなた自身を3分間でアピールしてください」と言われたとします。

この瞬間、あなたの頭はフル回転して、その場で最適な回答を考えて面接官に返答するはずです。

こういう場面で人に伝えるべき表現を要求されてはじめて、人は真剣に考えます。

逆に言えば普段、人は真剣に考えたり、誰かに何かを表現する機会が、あまりないのです。

人が、誰かに何かを伝えるときに一生懸命考えている様子を『頭の中に汗をかく』と表現できます。

『頭の中に汗をかく』とは、惰性的にものを考えないで、その都度立ち止まってウンウンうなりながら考えをひねり出すこと。

を意味します。多くの人はその機会があまりなくて、結果的にあまり考えずに惰性で生きるようになっていきます。

頭の中に汗をかく習慣をつけて思考回路が発達した人は、周りの常識に流されずに、立ち止まってものを考えるようになりますが、そのように立ち止まって考えるには、そもそも「思考パターン」が何通りもあるということを知っている必要があります。

そして「思考パターン」とは、様々な種類の言葉を知ることで初めて身につく考え方だと言えます。

哲学の概念を知らなければ哲学的な考え方はできません。

法律用語を知らなければ法律の側面から見たものの考え方はできません。

一つではなく複数の思考回路をもつには、そもそも様々な種類の言葉が頭に入っている必要があります。

例えば、単に学校の教科書の文字だけを知っている子供と、それにプラスして色々な言葉を知っている子供では、その教科書の文字から作ることができるイメージに大きな差が出るでしょう。

様々な言葉・思考方法をもつことは、感情面でも良い作用を与えます。様々な言葉・思考回路を持つと、一つの事柄に安易に判断を下さずに、多面的に考えることにつながりやすいからです。

【 考える力を養う上で、最も簡単で効果的な方法 作文 】

作文を書くことの効用は、普段あまりすることがない表現の機会を意図的に作って『頭の中に汗をかく』ような体験を定期的に行っていくことなのです。

でも、どうやって子どもに作文を教えていけばよいでしょうか?

いい作文の書き方として「したこと作文」にするのではなく、自分の経験したことを深く掘り下げるように誘導していきます。

子供の作文の多くは、「・・・しました」という羅列に終ります。

しかし、さらにその一つの事柄に対して、

① おもしろいと思ったことと、そのわけ
② 一番心に残ったこと
③ いいなと思った言葉
④ 自分ならこうすると思ったこと
⑤ 自分の生活と比べて考えたこと

などを子供に考えさせるようにすすめていきます。

さらに作文の書き方のポイントとして「カラオケカスゾ」があります。

①「カラー」は色。
②「オ」は音 言ったこと、聞いたこと、擬声語。
③「ケ」は形式(けいしき)、大小。
④「カ」は感じたこと、自分の気持ち。
⑥ 「ス」は数や量。
⑦ 「ゾ」は想像したこと、思ったこと。

見聞きしたことについてこれらの視点をもって書いただけで、内容豊かな作文になります。

単に「・・・しました」だけではなく、一つの事柄を色々な面から考察すること。

これは要するに、上に述べたように、立ち止まって考えることですね。

一つの事柄を「これは・・・です」とすぐに断定せずに、それにまつわる多面性を考えることで、安易に感情的な判断を下さずに、物事を客観的に見ることができます。

単に「映画に行きました」という文章はすぐに書くことができます。

しかし、その映画について自分の感じたことを書こうとすると、考えながら、自分の気持ちにフィットする言葉を探さなければなりません。

この探すという行為が、「頭の中に汗をかく」ということなのです。

【 作文は、意外と相当なエネルギーを使う 】

作文を書く上で、実は一番の障害は『書こうとするまでに時間がかかる』『面倒くさいとおもってしまう』ということにあります。

プロの作家ですら「カンヅメ」と称して、編集者にホテルや旅館で監視されながら締め切りまでに作品を執筆したりしています。

プロ作家ですら、締め切りに追い込まれないと文章が書けないのです。

子どもがなかなか書けなくても仕方がないと思い、長い目で見たほうが良いです。

作文を書くという行為は、単調な作業ではありません。

「自分が書きたいこと」という不確かなものに形を与える作業は、試行錯誤の連続です。

その試行錯誤の過程で、子どもは表面上では意識していなかった言葉を探し当てる必要性が出てきます。

普段から意識しているわけではない言葉を表に出すことは、ハッキリ言ってしまえば面倒くさい。

しかしその面倒くささが、子どもたちに様々な視点から物事を考える習慣を植え付けてくれます。

最近は子どもに対する「知育」「右脳」などの訓練法がたくさんありますが、そのどれにも共通するのは、ここまで書いたような、普段の思考とは違う面から思考するという『考える面倒くささ』に慣れることを目的としているように思えるのですが、皆さんはどう感じるでしょうか?

【 天才LABOからひとこと 】

子供には大量に知識を与えるべきなのは、多くの知識・言葉を与えることで、様々な思考パターンを頭に作ることができ、多くの思考回路を作っておけば、一つの事柄を多面的に考え、解決策などをひらめきやすくなるからです。

こうやって見ていくと、作文を書くことで身につく力は、子供だけでなく、大人にも大事なことが分かります。

自分のできる範囲で、少しずつでも自分にとって不慣れな分野の知識を習得することは、それだけ多くの思考パターンを自分の中に作り出し、安易な判断をしないようになるのに役立ちます。

言葉をもつことの大切さと同時に、自分の中にある言葉を「頭の中に汗をかいて」探し出してアウトプットすることを繰り返すことにより、子どもは確実に賢くなっていくと思います。

その言葉のインプット・アウトプットの訓練が最も簡単にできるのが「作文を書く」ということなのです。

定期的に子どもに書かせてみて、その内容について親が添削・評価してあげれば、学力向上以外に、子どもとのコミュニケーションも円滑になると思います。